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大会長挨拶

ご 挨 拶

 今般、平成24年度日本遠隔医療学会学術大会 (JTTA2012) を平成24年9月29日(土)、 30日(日)に、 シーサイドホテル舞子ビラ神戸にて開催致します。 昨年は1000年に一度といわれる東日本大震災により東北地方は未曾有の大被害を受けました。 被災者の方々には心よりお見舞い申し上げますと共に、 一日も早い復興を願っております。 震災時に平常心を失わなかった東北の人々は世界中に感銘を与え、 日本はもとより世界各国から温かい支援の手が差しのべられ、 心の絆が強く結ばれました。 その支援の一つの形態が遠隔医療であり、 日本各地の医療機関や医療関係者が遠隔医療を通じて、 現地の被災者の身体と心のケアに大きく貢献しました。 本大会では、 「災害と遠隔医療」をテーマに掲げ、 大震災での遠隔医療の実例を取り上げ、 今後のさらなる遠隔医療の普及には何が必要か、 何が課題でそれを解決するには何をすべきか、 これらを議論していきたいと思っています。 周知のように神戸は1995年の阪神・淡路大震災によって同様の災害を受けましたが、 当時は遠隔医療が揺籃期で未発達でした。 本大会では、 神戸の復興の経験と合わせて、 遠隔医療の可能性について考えてみます。
 今回のテーマは「災害と遠隔医療」でありますが、 被災地での遠隔医療の実施例に限定せず、 一般講演や研究発表はテレパソロジー、 テレラジオロジー、 テレメンタリング、 m-Health、 e-Health、 テレケアなど、 幅広く遠隔医療と関係する発表をお待ちしております。 テレナーシング、 在宅医療、 地域医療といった関連する発表も大歓迎です。
 遠隔医療はICTの進展と密接に関連しています。 今日、 世界各国でブロードバンドの普及政策が打ち出されていますが、 遠隔医療がその応用の中で大きな重要性を占めています。 医療の高度化としての遠隔医療の役割に加えて、 健康の増進、 疾病の予防、 医療費の削減にも効果があることが認識されてきた証左です。 今大会が遠隔医療のさらなる発展のプラットフォームとなることを願っています。
 会場となる舞子周辺は万葉集に詠われ、 源氏物語にも登場する風光明媚なところです。 シーサイドホテル舞子ビラ神戸は、 超モダンな明石海峡大橋のまさにその袂にあります。 神戸牛、 明石の鯛、 明石焼き等の地元の名物ともども、 皆様のご参加をお待ちしております。

平成24年度日本遠隔医療学会学術大会 大会長
兵庫県立大学大学院応用情報科学研究科 教授
辻 正次